ハーバードからの贈り物/デイジー・ウェイドマン
この本は、著者も通ったハーバード・ビジネススクールにおける、学期末最後の講義で、教授たちが生徒に話した人生の教訓を十五篇収録している。それぞれが彼ら自身の経験を踏まえた興味深い話で、経営者=リーダーとして必要なのは何かが語られている。
・ 相手とのコミュニケーションはしっかりととる。部下に対してのギャップを埋めるように心がける。
・ 自分が持っているものを自覚する。恵まれている環境に対する責任を果たす。
・ リスクを負う。自分の望みに忠実で、寛容で、長いスパンでみた上で、自分に必要なリスクを負う決断力を持つ。
十五個の教訓をまとめると、以上のようになる。
私自身はまだ学生で、あまり経営者としてのリーダーシップを語られても、ピンとこないところがある。しかし、中には学生の私でも現実味を感じる教訓もあった。
それは、自己分析の大切さについて説いたものである。
・ 大事なのは、自分が周りにどんな影響を与えているかである。的確な判断を下すためには、自分を客観的に見る必要がある。そのためには、自分の歴史を振り返り、自身のルーツを認識することだ。
自分がどんな人間で、何がしたいのか、何をすべきなのか。今まではここに在る自分自身にしか目を向けないで答えを模索していたが、視野が広がったように感じる。
これを読み終えたあと、この本の原題「Remember Who You Are」ということばがずっしりときた。
私が一番好きな話は、一番最後のクラーク氏の話なのだが、それにはこうある。
「あなたの行く手にはすばらしい機会が待ち受け、あなたはこの世界をより良くしたいという大志を抱いている、そのことを決して忘れないように」
高い決断力を持ち、高い目標に向かって邁進せよ。
十五人の教授は、この本を通して私を奮い立たせてくれた。
0 件のコメント:
コメントを投稿