天才の読み方~究極の元気術~ 齋藤孝 (だいわ文庫 2006年)
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天才とは、具体的な工夫をし、量をこなし、意識的であり、知識があり、客観的に自分を見ることができ、計画を十分に練ることができる人である。これらのことを経て自分のスタイルというものを確立していく。普段私たちの目に見える部分はすでに確立してある独自のスタイルという一つの側面でしかない。だから私たちは天才とは努力することなしに、天性の才能を持って成功している人たちだ、と思いこんでしまう。
この本は、具体的な天才、ピカソ、シャネル、宮沢賢治、イチロー、の4方がどのような「天才」になるための努力をしてきたのかについて論じられている。 これらの努力は共通して、生きるための元気の源のようなものを含んでいるといえるだろう。
この本を通じて、私は何枚もの鱗を目から落とした。困難を打破するため、エネルギッシュに生きるためのヒントがたくさん得られる。 中でも特に印象的だったことは、いかなる天才も決してはじめから独自の路線というものがあったわけではなく、必ず蓄積の期間があったということだ。現在私たちは蓄積の期間の中にいるのではないか。この読書制度だってその一つだ。自分を小さく、狭くするのではなく、大きな波が来たら潔く乗って大量にこなす。そういう時期も大切なのであろう。
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