『渋谷ではたらく社長の告白』 藤田晋
本書は、サイバーエージェントの社長が大学時代からサイバーエージェント設立、そして今に至るまでの自身の経験を綴っている。
私は、サイバーエージェントの藤田氏というと、若くして起業に成功し、女優と結婚もして随分恵まれたひとだなというイメージしかなかった。また、このような人生を歩めるのは、堀江貴文などもそうだが類まれな優れた頭脳の持ち主だけだろうとも思っていた。しかし藤田氏はそのような類のひとではないようだ。彼のこれまでの努力と苦労の話にはただただ驚いた。また、私が一番驚いたのは、藤田氏がサイバーエージェントを設立したとき、藤田氏をはじめ、インターネットに関する知識を持ち合わせている社員が一人もいなかったということだ。私は何かアクションを起こそうとするとき、全ての準備が整わないとなかなか踏み出すことができないことが多いが、彼のようにアクションを起こしてから不足を補う方法もあるし、その方が格段に効率がいいということを学んだ。
また、彼がサイバーエージェントというインターネット営業代行会社を設立したのは、インターネットの世界に魅かれたからではなく、『21世紀を代表する会社をつくる』という夢を描いたときに、インターネット業界が注目されていたからだと知って衝撃を受けた。私は自分の将来の職業について考えるとき、職業の内容への自分の興味をまず考えていたが、彼のように大きな目標を達成するための手段として職業をとらえる見方もあるなと思った。
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