ジェーン・フルトン・スーリ著、森博嗣訳『考えなしの行動?』
人間が何気なくとる行動に、私たちが住む生活を豊かに、また楽しく、そして幸せにするためのヒントが隠されている。
両手が塞がっているとっさの時に、私たちは荷物を服のポケットにかけたりするときがある。本来ポケットの機能はものを支えるということではない。しかし、そういった機能が無意識のうちに人によって出されるのだ。
ならば他のものを支えるための家具等に、ポケットのような収納機能もたしてみてはどうだろうか。こういった風に、人間の考えなしの行動を注意深く観察していくことで便利な世の中になっていく。
また、考えなしの行動と少し関連して、人の心を少しあたたかくし、行動に促すデザインがあったのでそれを2つ紹介しよう。
1つ目は野菜ジュースの紙パックをたたんで捨てた時に見えてくる1節。「たたんでくれてありがとう」
パックをたたんで捨てる理由は僕は知りません(かさばらないとか、リサイクルに役立つとかの理由?)が、たたんで捨てることを推奨されていますよね。
しかし、何の気なしにジュースを飲んで何の気なしに紙パックを捨てている人が多いと思います。つまり考えなしに、人は紙パックをたたむことなく捨てているのです(これはゴミ箱等を写真におさめてみたらすぐわかることです。自分の生活を振り返ってみても可。)。
しかし、カゴメの野菜ジュースにはきちんとたたんで捨てると「ありがとう」の言葉が。これを1度知ってしまうと、どうしてもたたんで捨てたくなってしまうのは人の性だと思います。
人は簡単に環境や人助けのためのなるのならば、貢献したいという思いは強いんだと思います。ミネラルウォーターのボルビックが「1ℓfor10ℓ」と題して、アフリカの子供達のために水を提供するキャンペーンを行っていた際、どの水を買おうかと思ってボルビックを手にした人は多かったのではないでしょうか。
このように、考えなしに捨てられているゴミから、社会貢献にまでつなげることが可能となるのです。
http://www.youtube.com/watch?v=2lXh2n0aPyw
2つ目は、エスカレータと階段があって、どうすれば人は階段を利用するようになるのか。といった問題意識からきている。
人は、急いでなくとも多くがエスカレータを利用する。速いし楽だからだろう。
そんな考えなしにエスカレータの利用者が圧倒的に多いことを観察していると、じゃあどうすれば階段を使ってもらえるようになるのかといった問題意識が出てくる。
その解決策として先ほどの動画が出てくる。階段をピアノのようにし、歩行者に楽しんでもらえるようデザインするのだ。
これで本来、エスカレータよりも上るのに疲れ、苦しく、おもしろくなかった階段が、「楽しさ」という要素が追加されるだけで、歩行者の多くが階段を利用するようになった。
こうすることで、例えば通勤ラッシュ時以外はエスカレータの電源をとめ、楽しく階段を利用してもらうようにすれば、電気代の節約にもなり、またエコにもつながる。
人の考えなしの行動は、社会貢献、また楽しい体験につながる重要な行動である。
そうした些細な行動に敏感になれる目と頭を常に持てるよう、意識して生きていきたい。
2010年1月6日水曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿