2009年10月5日月曜日

【書評】クラウドの衝撃

チーム・獺での輪読書。

わがチームは、「クラウドコンピューティング」そのものを研究するのではない。クラウドコンピューティングが及ぼす変化を被る対象のコンサルティング、そして見えてくるNew Paradigmを明らかにすること、気取って言えば「クモの向こう側」に人より早く到達することだ。その意味で、本書は非常に適していた。

本書で取り上げられていたクラウドが及ぼすものをざっと上げると。

・インターネット
・ユーザー
・ユーザー企業
・クラウドベンダー
・パソコン業者
・システムインテグレータ(システムエンジニア)
・マーケット
・レンタルサーバ、ウェブホスティング業者
・環境、エコ(グリーンIT)
・法規制
・国策


本書では多分これだけだが、探せばこれ以外にもいくらでもあるだろう。本書ではこれらについて軽く触れるにとどまっている。そこを深く掘り下げていくのが僕らの仕事だと思う。

読んでいて一つ気がついたのは、クラウドコンピューティングそのものは、もちろんパラダイムシフトの中核に位置するのだが、それ自体は一つの技術刷新でしかない。しかし、それがまだ軟らかい「デジタル世界」と科学反応を起こしたのが今回の結果だと私は思う。クラウドというある意味、軟らかく、とらえどころが無い技術・コンセプトによって、それまで軟らかかったデジタル世界がむしろソリッドなものへと凝固していくと見るのも、こじつけみたいだが面白いのではないか。

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