今週の東洋経済がAmazon特集だったので、それに関していくつか書きます。




以下気になった点をメモ。
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- 物流インフラ + ITインフラ の両方を持つ
→強みである一方弱み。(コスト高)
- Amazon.comの多様なDL販売
- Kindle…物流インフラを無くすもの(ペーパーバックの延長?)
iPod/iTunesモデル(垂直統合)
⇔SonyとGoogleのオープンモデル
- fulfillment by Amazon …物流インフラの提供
checkout by Amazon / webstore by Amazon …ITインフラの提供(販売 / 運営)
- Barnes & Nobleを2008年に抜く
- 電子書籍のメリット
貸し借り・中古に制限、誤植直せる→アーキテクチャ制御できる
段階的販売→バージョン化しやすい
- Amazonの顧客は3種類
customer・seller・developer
- Google:広告収入→トラフィックを増やす
Amazon:小売り収入中心→取引を増やす
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Amazonはかなり「本屋」というイメージが強いが、思った以上に(特にアメリカでは)インフラを活かした「小売店」であり「プラットホーム」である。驚いたのは「fulfillment by Amazon」「checkout by Amazon」 「web store by Amazon」のサービス。日本の「マーケットプレイス」のような製品単位の仲介ではなく、中小企業、大企業(ラコステなども!)の両方を相手にしたAmazonの小売・流通システムの切り売りを行っている。
今回は紹介されなかったメカニカルタークなども含め、非オークションでの財・サービス売買のハブになっていくのかもしれない。(オークションはebay中心、無料モデルはGoogle中心か?)
キンドルによる電子書籍の問題。Amazonはキンドルで完全にAppleのiPodモデルを真似ている。独自端末の開発、そして独自の電子書籍規格azwと行った具合に。その一方でソニーはpdfやマイクロソフトのxps、アメリカの出版業界標準のePubなどに対応している。また、ソニーはGoogleや図書館と連携し、リーダーでパブリックドメインの書籍を取り込んだり、図書館から「貸し出し」できるようにした。
ウェブサービスはなんだかんだ言って地域性に左右されるものではないか、と感じた。世界的に拡大している(主にアメリカ初の)サービスだって各国に対応したローカライズが必要になっている。そう考えると、(特に世界的なブランドを持っている)ソニーのような「家電」を軸にしたメーカーは圧倒的に使いやすさ、便利さを追求すれば市場を奪うことができるのではないか。
しかし、Amazonのキンドルでは電子書籍が他のものに比べ安く、紙の書籍よりも安い。これはやはりペーパーバックの先のモデルとして位置づけられているためか。安さと早さを重視した価格のバージョン化の一形態としてはキンドルの方が有利か。そうなるとソニーはややハイエンドなモデルへ転換する必要があるのか。どちらにしろAmazonはコンテンツを売る入り口としてキンドルを売り、ソニーはGoogleなどが提供してくれるコンテンツをえさにリーダーを売る、と言える。
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