2009年6月7日日曜日

【書評】経営戦略を問い直す【池亀】

経営戦略を問い直す/ 三品和広

前回のゼミでの議論をふまえ、書評の書き方を変えてみようと思います。「書評」らしくはありませんが、今週からは自分が思ったこと、感じたことをそのまま素直に書いていきます。

言い回しや表現がどこか凝っていて分かりづらい部分も多く、また、これまで読んできた経営に関する本とはちがった切り口で書かれており、正直読み進めるのに抵抗を感じた。
ただ、あらためて戦略の目的について問われると、たしかに考えてしまう。筆者が言うように、戦略はあくまで手段であるにもかかわらず、本来その目的は何であったのかを忘れ、戦略が強迫観念化してしまっているところがあるのかもしれない。
そんな中、筆者は戦略の目的を長期利益の最大化としている。これは、一見企業利益というのは激しく変動するというイメージがあるが、短期利益の上下ではなく10年単位の長いスパンで企業利益を追っていくと、利益水準に大きな変動はないという見解にたってのことである。ひとつなるほどと思ったのが、筆者の戦略と戦術の区別である。上記でも述べたように前者は長期的な利益を見据えてのものであるのに対し、後者は戦略に基づいて行なわれる短期の事業展開をさすとしている。トップの経営者が練った経営戦略の下、社員はそれに沿った戦術を実行していくのだから、企業全体にとっていかに戦略が大事か分かる。
先日破綻したGMはその戦略を見誤った典型的な例であろうし、戦略が長期的な利益の最大化であるという筆者の考えにもうなずける。ただし、こうした例を前にすると、アメリカを消費保護大国とし、アメリカに倣う点は数多いとの筆者の見解はやや説得力に欠けて見えてしまう。

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