というものを改めて痛感した。
【NC】
広告、Webマーケティングという広告全般を扱った広いテーマを選択した。今回のNCはコメンテータの小宮、菱木と3人で打ち合わせ(セッション)までして、だいたいどういった流れにするかも打ち合わせを先週に行っていた。
この打ち合わせをすることで互いの足並みをそろえることができ、小宮も提示していた、「4期生に広告業界の現状を把握してもらう」といった小目標はクリアできたと思うし、今後NCを行う際には各自取り入れてみても面白い試みだとは個人的に思う。
ただ、打ち合わせと、自分で考えた流れを念頭に置きすぎて融通がきかなくなってしまっていたのも確かだった。
さらには進行中に自分の考えをまとめることができず自分で何を言っているのかわからなくなったこともあった。これは事前に自分でconceptを見抜けているつもりであってもそれを整理しきれていなかったからだろう。
個人的には反省の絶えないNCであったが、プラットフォームビジネスにつながったのはけがの功名といったところだろうか。
ちょうどいま、輪読で『市場を創る』を読んでいるが、Amazonは市場やデパートであるといった例えはものすごくわかりやすかった。Amazonがプラットフォームとしての場を提供し、その中で「cost minimizer」「audience builder」「match making」の3つの機能を他の同サービスを提供する企業と上手く差別化を図り利益を得ている。
Amazonが作り出した共通認証、課金、決済機能を提供することで様々なレイヤーを呼び込み、売買を活性化する。
個人的に、今回議論に上ったAmazonや価格.comが顧客がどのような時にどういった商品を購入しているのかというデータをオープン化するのかどうかということは、確かにAmazonや価格.comといったプラットフォームが決めるのではなく、各レイヤーが決めることだとは思うが、もしオープン化する場合はさらには各SNSのレビュー機能や日記などとも絡めればより詳しく、どういった状況でどのような商品をユーザーが購入したのか、またどういった商品に興味があるのかということがわかっていいのかもしれないと思った。
ちなみにAmazonで本を1冊売った時、企業がAmazonに払う額はわかりませんでしたが、個人がAmazonに本を出品した際にかかるコストは、(1) 成約料 (一律100円)(2) 手数料 (販売価格の15%)(3) 配送料から一定額の料金 (本の場合80円)らしいです。
【Lawrence Lessigの講演】
まず圧倒的プレゼン能力に感動した。
プレゼンの基本、one slide one messageがこれでもかというくらいに徹底されていて、使用している画像も一見関連なさそうには見えるがわかりやすくてイメージに残る。
さらにはしゃべり方も抑揚があって、わかりやすい。オバマ大統領やスティーヴ・ジョブズの講演などを見てみても思うが話し方に一定の人を惹きつける威圧感がある(矛盾する表現かもしれないが)。こんな話し方をするには自分が話す内容を完璧に理解し、自分の言葉に置き換える作業を徹底しなければならず、それは並大抵の労力では成し遂げられるものではないと思うが、人前でのプレゼンが得意ではない自分も事前準備の努力を惜しむことなく少しでも成長しなくてはと再認識した。
講演の内容は、過去の禁酒法などの、どんどん変わっていく風習や手段に対して、法の解釈も変えていくべきであるといった例をあげながら、現在のWeb上のデジタルコンテンツにおける著作権法解釈も変えていくべきであるというのが大まかなものであった。
著作権というものは必要であるが、過保護になりすぎてはいけない。プロには保護を与え、アマチュアには自由を与え、自分のcreativityを発揮する機会を与える。その点ではYouTubeといった自己表現とその反応を得ることができるプラットフォームで見られる、アマチュアによるremixやmash upは、情報の共有、creativityを広める貴重な財産であり、例えば日本では角川が自社の素材を使った優秀な動画には角川自体が許可を与えているようにもっと著作権フリーな方向へ行った方が企業としては広告になるし、アマチュアにとっては自己表現の場になり、win-winな関係を築くことができるだろう。
最後にフェアユースの考え方については、「今の子供は法に逆らうことによってのみcreativityを高めていくことができる。そういった状況はおかしい。」とレッシグ氏は言っていた。今、日本でもネット権や、日本版フェアユースの導入が急務とされているが、国の対応よりも早く先ほどの角川の例や、ニコニコ動画における独自のニコニコモンズといった著作権フリーを部分的に認める動きは出始めている。レッシグ氏は「Read Writeの美術館」になってきていると言っていたが、既存の素材を用いてユーザーによる味付けを行い、それを視聴者が楽しむといったスタイルはまさにそうだろう。
いずれにしろ、講演の内容、プレゼン両方において学ぶところが多い講演会で会った。
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